白馬村の宿「Jungle House」に壁画が完成!制作の裏側を公開 

現場下見|空間を知ることから壁画は始まる



こんにちは!
旅する絵描きakiです!

今回は少し長くなりますが、
壁画制作の全貌をお届けします!^^


今回制作させていただいたのは、

長野県白馬村にある宿「Jungle House」のお手洗い。
4面すべての壁を使って、ジャングルをテーマにした壁画を制作しました。





もちろんですが、
壁画制作は、いきなり壁に絵を描き始める訳ではありません。

まずは現場へ伺い、実際に空間を見ながら壁画のイメージを膨らませていくところから始めます。





まず最初に行うのが、壁の採寸です。

単純に横幅と高さを測るだけではなく、コンセントやスイッチ、
窓や建具などの位置も細かく記録し、後からデジタル上で正確に再現できるように採寸していきます。

また、壁の素材や表面の状態もこの段階で確認します。






壁紙なのか塗装面なのか、凹凸はあるのか、下書きに適した材質なのかなど、
仕上がりや使用する画材にも関わる大切な確認作業です。



さらに、私が大切にしているのがその場の空気を感じること

写真だけでは分からない、空間の明るさや広さ、人が立ったときの目線の高さ、
照明の色味、そしてその場所に流れる雰囲気を実際に体感します




壁画は、ただ壁に絵を描くものではありません。

その空間全体の一部として自然に溶け込み、その場所だからこそ生まれる作品を目指して、
一つひとつの現場を丁寧に観察することから制作が始まります。



↓こちらが施工前の写真です。
 オーナーさん自ら壁の塗装や床のタイル張りなど施された気持ちのこもる空間です^^

デザイン制作|空間に合わせた壁画を考える



現場で採寸したデータや写真をもとに、デジタル上でデザイン制作を進めていきます。



壁画はキャンバス作品とは違い、空間全体とのバランスがとても重要です。

壁の形や天井の高さ、照明の位置、入口から見たときの見え方などを考えながら、

「この空間だからこそ映えるデザイン」を組み立てていきます。



特に私は人の目線が通る順番を意識しています。
扉を開けてまずはここに目がいく、
次に空間を見渡す、
さらに座った時の目線はどのくらいの高さか。





今回は「Jungle House」という名前と、
オーナーさんからのリクエストでゴリラを入れることになりました。



あまり描き込みすぎず、けど単調になりすぎない、
そんなバランス感覚でデザインを考えます。






デザインが完成したら、クライアント様にご確認いただきます。

「もう少し植物を増やしたい」「ここにこのモチーフを入れたい」など、
ご要望があれば修正を重ね、イメージを共有しながら完成形へと近づけていきます。

一方で、「完成した瞬間の感動を楽しみたいので、お任せします!」というクライアント様もいらっしゃいます。

その場合は、コンセプトやイメージだけを事前に共有し、
細かなデザインは確認せず、完成までのお楽しみにしていただくこともあります。



デザイン制作は、ただ絵柄を考える工程ではありません。

クライアント様の想いや、その場所で過ごす人の体験をイメージしながら、
「どんな空間にしたいのか」を形にしていく、大切な工程です。






↓ こちらがデジタルでのデザイン案です。
 このように実際の壁面に合成するようにデジタル上で絵を加えます。

プロジェクターで下書き|デザインを壁に描き起こす

デザインが決定したら、いよいよ壁へ下書きをしていきます。

私はプロジェクターを使ってデザインを壁面に投影し、その輪郭を一つひとつ描き起こしていきます。

こうすることで、デザインのバランスや比率を崩すことなく、大きな壁面でもイメージ通りに再現することができます。

ちなみに、下書きに使う画材は、毎回同じではありません。

壁の素材や色、表面の状態によって、鉛筆・クレヨン・水彩色鉛筆などを使い分けています。

例えば、鉛筆では線が見えにくい壁には別の画材を使用したり、
逆に色が残りやすい素材には消えやすいものを選んだりと、その壁に合った方法を選択します。

今回は鉛筆を選びました^^

下書きは完成すると見えなくなる工程ですが、壁画全体の完成度を左右する大切な土台です。




色を重ねて命を吹き込む



下書きが完成したら、いよいよ着彩です。

壁に少しずつ色が入り始め、空間の印象が大きく変わっていきます。



最初は一色ずつベースとなる色を塗り重ね、
その上から陰影やハイライトを加えながら、植物や動物に立体感や奥行きを生み出していきます。

壁画は、一部分だけを見るとまだ完成形が想像できません。

しかし、色を重ねるたびに少しずつ世界観が広がり、空間全体に命が吹き込まれていくような感覚があります^^

私自身も、この工程は毎回とてもワクワクする瞬間です^^




何もなかった壁が、少しずつジャングルへと姿を変えていきます。

アート作品は完成した作品だけでなく、少しずつ空間が生まれ変わっていく過程にも、大きな魅力がありますよね^^

20色以上を現場で調色!|その空間だけの色をつくる



私たちの壁画制作では、市販のペンキの色をそのまま使うことはほとんどありません。

現場で実際に壁へ色をのせながら、一色ずつオリジナルで調色していきます。



今回のテーマは「ジャングル」。

一見すると「緑が多い作品」に見えますが、実際には一色の緑だけでは表現できません。

黄みがかった明るい緑、深みのある緑、青みを帯びた緑、くすみのある緑など、植物ごとに少しずつ色を変えながら描いています。




今回調色した色は、全部で20色以上。

12色入とかで売られている絵の具セットも大幅に超える色数を、
その場で調合して制作に使います。


同じ緑でも少し色味を変えることで、植物に奥行きが生まれ、より自然で豊かな空間になっていきます。

また、色を決める際には、デザインだけではなく、その場所のも大切な要素です

昼間に自然光が入ったときの見え方、照明が点灯した夜の雰囲気などを確認しながら、
その空間に最も馴染む色を探していきます。









壁画は同じデザインでも、描く場所が変われば使う色も変わります。
(元々同じデザインを描くことはほとんどありませんけどね^^)

その空間に合わせて一色ずつ調色することが、
世界にひとつだけの壁画を生み出す、大切な工程のひとつ
です。




完成|Jungle Houseだけの特別な空間へ



すべての工程を終え、Jungle Houseだけの壁画が完成しました。

単調だったお手洗いは、植物が生い茂るジャングルの世界へと生まれ変わり、
空間全体に明るさと遊び心が加わりました。

お手洗いは、宿の中では滞在時間が短い場所かもしれません。
でも宿泊者全員が必ず立ち寄る大切な空間です。

だからこそ、ドアを開けた瞬間に「おっ!」と驚いたり、思わず写真を撮りたくなったり、
そんな小さな感動を生み出せる空間になればと思いながら制作しました。




壁画は、ただ壁を飾るものではありません。

その場所の雰囲気をつくり、訪れた人の記憶に残る体験のひとつになるものです。




今回も、Jungle Houseというお宿の個性を大切にしながら、
その場所にしかない世界観を表現することができました^^




制作中は毎日少しずつ壁の色が変わっていきますが、
最後に全体を見渡したときの達成感は、何度経験しても特別なものです^^




↓完成品がこちら♪




一緒に素敵な空間を作りませんか?^^
お問い合わせお待ちしております♪

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